ワイン界の最高権威、ジャンシス・ロビンソンMW(マスター・オブ・ワイン)からも「20世紀最高の十銘柄」(“One of the ten best wines of the twentieth century”)に選ばれるなど、数々の第一級ジャーナリズムが讃える世界有数のボルドーワインがハーラン・エステイト。
ワイナリーリリースの後には投機的な側面も否めぬ価格上昇を常とし、2000年のナパヴァレー・ワインオークションでは、垂直十年号のマグナムボトルが70万ドルで落札されました。
(当時のレート$1.00=\110換算で約7千700万円｜750ml瓶1本当たり385万円)
世界に100以上もの生産者と契約を交わすコンサルタントのミッシェル・ロランをもってして、「ハーランほど細部に亘り神経を使う先を見たことがない。」と言わしめるように、手作業による粒選り選果を徹底するなど厳格な工程はつとに知られます。
設立は1984年。メドウウッド(全米有数のリゾート)共同所有者としても知られるウィリアム(ビル)・ハーラン氏が創業者。公式発表される1stヴィンテージは1990年産であり、その市場向けリリースは1996年にありました。ハーランに特色付けられる創業時より主要メンバーが大きく変わることの無いチーム編成は、まさしく「ハーラン・ファミリー」。
当初より実務運営を統括するはドン・ウィーバー(Estate Director)、醸造責任者であったボブ・レヴィの現職位は「ワイングローイング・ディレクター」(Director of Winegrowing)、実地を担う醸造家はコリー・エンプティング(Winemaker)、栽培責任者はメリー・メア(Mary Maher)。ナパヴァレーは西側オークヴィル地区の丘陵斜面に広がる所有地は97ha。内、作付16haにカベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、カベルネ・フラン、プティ・ヴェルドを栽培。1990-1997年産はカベルネ・ソーヴィニヨン主体のボルドーブレンド。1998年以降は目下カベルネ・ソーヴィニヨン×100％。
